ゴミ売り新聞と蛆産経新聞の世論調査捏造のカラクリ
.統一教会/日本会議人脈である自民党清和会の御用新聞:
明らかに国民は安倍政権がゴリ押ししている安保法制にNOと言っているわけだが、ところが、ある別のマスメディアはこんな数字を出していた。
〈1.賛成 40% 2.反対 48% 3.答えない 12%〉
賛否を問われているのは同じく「安全保障関連法案」。
読売の調査を参考にすると国民の意見は拮抗しているように見える。
なぜ、ここまで違いがでるのか?
じつは、ここにはとんでもないトリックが隠れている。
「世論調査では数字が“力”です。
その数字の扱いは注意を要するもので、受け取る側にきちんとした知識がないとだまされてしまうこともありえます」
まずはこんな例について、本書から紹介しよう。
たとえば「反対」に注目すると、
はいずれも50%前後を占めていた一方、
読売新聞では「使えるようにすべきではない」が25.5%、
と、驚くほど対照的な数字が現れていたのである。読売と産経はこの自社調査の結果を踏まえて一面をこんな見出しで飾った。
どういうことか?
著者は、この正反対の結果は「回答の選択肢」による影響が大きいと分析する。
朝日調査の選択肢は「行使できない立場を維持する」「行使できるようにする」の二種類だった。
日経・テレ東合同、共同通信調査の選択肢もまた「賛成」か「反対」かの二者択一。
他方、読売と産経調査では、若干文言は異なるものの
「全面的に使えるようにすべきだ」「必要最小限の範囲で使えるようにすべきだ」「使えるようにすべきでない」
の3つから選ぶかたちになっていたのである。
一見してわかるように「読売と産経は賛成に関する選択肢が2つ、反対が1つと、バランス的に賛成方向が多い」。
しかも、賛成と反対の“間”の選択肢のことを「中間的選択肢」と呼ぶが、
NHK放送文化研究所の実験調査によれば、“普段あまり考えないようなこと”を質問された場合、人々は中間的選択肢を選ぶ傾向が強くなるという。
事実、前述した読売と産経の世論調査における「賛成」の内訳は、こうなっていた。
「全面的に使えるようにすべきだ」=7.3%(読売)、8%(産経)
「必要最小限度で使えるようにすべきだ」=64.1%(読売)、63%(産経)
「必要最小限度で使えるようにすべきだ」=64.1%(読売)、63%(産経)
ようするに、読売と産経の調査では、集団的自衛権行使を「必要最小限の範囲で」認めるという“賛成寄りの中間選択肢”を設けたことで、ここに答えを集中させたのである。
明らかな世論操作と言うべきだろう。
しかも、読売と産経のペテンはこれだけではない。
(1)場合によっては (2)慎重に検討すれば (3)必要最小限の
(4)〜しても仕方ない (5)事情があれば
の5つが紹介されているが、読売と産経は、まさにこの「必要最小限度」という曖昧な条件つきの選択肢を使っている。
これは、安倍政権が説明する新3要件のひとつである「必要最小限の範囲を超えてはならない」が、実際には明確な縛りにならないことと同種の詐術だ。
さらに、質問文の説明や前提条件が長いときにも注意が必要だという。
なぜならば、その説明文が回答に影響を与える可能性があるからだ。
すでに勘付いた読者も多いだろうが、この安保法制法案の是非についての質問の説明文に、読売は狡猾なトリックを仕込んでいたのである。
これがその質問の文言だ。
〈安全保障関連法案は、日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するものです。
こうした法律の整備に、賛成ですか、反対ですか〉
1.賛成 40% 2.反対 48% 3.答えない 12%
よく読めば露骨な誘導質問であることは瞭然だろう。安全保障関連法案の内容についての質問にもかかわらず、法案は「日本の平和と安全を確保し、国際社会への貢献を強化するために、自衛隊の活動を拡大するもの」と、設問の段階でその評価を肯定的に言い切っている。
一方で、当然のように自衛隊員の死亡リスクや、日本が他国の戦争に巻き込まれるという危険性は隠匿している。
つまり読売は、「平和」「安全」「国際社会への貢献」という美辞で、回答者をミスリードさせようとしたのだ。
ここに安倍政権への配慮があるのは確実だ。マスメディアによる世論調査の数字は、しばしば国会答弁でも引用される。ひっきょう、この読売の“世論操作”を根拠として与党が「国民のなかでも賛否が均衡」と、現実とは異なる主張をすることが可能となる。というか、まさにそれが読売の狙いと見て間違いない。
事実、読売は6月23日の社説でも「国会95日間延長 安保法案を確実に成立させよ」と題して、「安保法案の成立を最優先する首相の判断は評価できる」と、安倍首相の背中を強く押している。
もっとも、読売新聞がれっきとした報道機関であるならば、常に“世論”を忖度して社説をうつことが望ましいわけではない。
しかし、世論調査の名目で遂行されるこの露骨な“世論操作”の手口を見せつけられると、読売はもはや報道機関でなく、政府の広報機関だと言わざるをえないだろう。
なぜならば、世論調査は“統計的社会調査”であって、新聞社の言論として認められる“論説”ではないからだ。
統計的社会調査の報道に意図や主観をねじ込むことを一般的になんと呼ぶか。
捏造だ。
民意を置き去りのまま「戦争のできる国」へと邁進する安倍政権。